インジケーターの名前を聞いても、「それって何がどう見えるの?」と疑問に思う方は多いはず。
実は、インジケーターには明確な“構造の違い”があり、
それぞれに**「得意な場面」や「補うべき役割」**が存在します。
✅ この記事では、
インジケーターを【トレンド系】【オシレーター系】【補助系】【複合系】に分類し、
目的別に“どんな人が何を選ぶべきか”が分かる構成にしています。
💡 用語の意味が不安な方はこちら👇

インジケーターは“構造”を理解しないと意味がない
「とりあえず有名だからRSIを入れてみた」
「YouTubeで紹介されてたMACDを重ねたけど、よくわからない…」
このように、インジケーターを“名前”や“見た目”で使ってしまうのは大きな落とし穴です。
🔍 なぜ“構造”が重要なのか?
インジケーターは、それぞれ異なる「目的」と「計算構造」で作られています。
つまり、「何を」「どう見ているか」を理解しなければ、
“勝率に直結しないノイズ”を増やすだけになるのです。
✅ 構造の違い=「視点の違い」
種類 | 主な目的 | 例 | 特徴 |
---|---|---|---|
トレンド系 | 流れ・方向を見る | SMA / EMA / GMMA | 線が滑らか・地合い重視 |
オシレーター系 | 反発・水準を見る | RSI / CCI / RCI / ストキャス | 範囲型・上下に振れる |
ボラティリティ系 | 勢いや荒れ具合を見る | ATR / ADX | 数値や帯で変化を表示 |
補助・複合系 | 情報を滑らかに整理 | KAMA / エンベロープ / TEMA | ノイズ除去・平滑化 |
インジケーターの“正しい使い方”は、
その構造を理解した上で、自分の判断とどう組み合わせるかを知ることです。
次章では、その分類を目的別に整理していきます👇
目的別!インジケーターの4分類と特徴
インジケーターはその“役割”によって明確に4つに分類されます。
この分類を理解すれば、「何を補うために使うのか」が一目で分かるようになります。
✅ ① トレンド系(流れを見る)
| 特徴 | 線で表現されることが多く、相場の方向性・勢いを滑らかに表示
| 主な目的 | トレンドの把握・順張り判断・環境認識
| 代表例 | SMA / EMA / GMMA / KAMA / TEMA / HMA / VWMA
✅ ② オシレーター系(タイミングを見る)
| 特徴 | グラフが上下に振れるタイプ。買われすぎ・売られすぎの判断に特化
| 主な目的 | 逆張りタイミング・反発の予測
| 代表例 | RSI / ストキャス / CCI / RCI / モメンタム / ウィリアム%R
✅ ③ ボラティリティ系(勢い・荒れ具合を見る)
| 特徴 | 値動きの幅やスピード感を表す数値・帯で構成される
| 主な目的 | トレンドの強弱・ノイズ回避・フィルター用途
| 代表例 | ATR / ADX / 標準偏差 / ボリンジャーバンド(要素含む)
✅ ④ 補助・複合系(ノイズ処理・自動調整)
| 特徴 | 他のインジを組み合わせたり、特定条件で可変するタイプ
| 主な目的 | 精度補強・視認性UP・だまし回避
| 代表例 | KAMA / MACD / パラボリックSAR / エンベロープ / GMMA
💡 インジケーターは**「何を測るか」ではなく「何に使うか」で分類するのが正解**です。
各インジケーターの代表例(一覧形式)
ここでは、先ほど紹介した4分類ごとに、実際によく使われるインジケーターの代表例を一覧で紹介します。
※すべて【Bubinga】で使用できるものを中心に構成しています。
🟦 トレンド系インジケーター
名称 | 概要 |
---|---|
SMA(単純移動平均線) | 一定期間の平均値。最も基本的なトレンド指標 |
EMA(指数平滑移動平均線) | 直近の価格を重視するタイプ。反応が速い |
GMMA(複合移動平均) | 長期・短期の移動平均を束ねた流れを可視化 |
KAMA | 相場に応じて自動で滑らかさが変化する移動平均 |
VWMA | 出来高加重移動平均。出来高が多い価格を重視 |
🟩 オシレーター系インジケーター
名称 | 概要 |
---|---|
RSI | 買われすぎ・売られすぎを数値化(0〜100) |
CCI | 移動平均との乖離を利用した逆張り指標 |
ストキャスティクス | %Kと%Dのクロスでタイミングを測る指標 |
RCI | 日付と価格の相関から反発ポイントを見抜く |
モメンタム | 現在価格とn本前との価格差を視覚化 |
🟥 ボラティリティ系インジケーター
名称 | 概要 |
---|---|
ATR | 値動きの幅(ボラ)を数値で確認。エントリー避けや時間調整に◎ |
ADX | トレンドの“強さ”を判断。方向性ではなく勢いの可視化に有効 |
標準偏差 | ボラのばらつき具合を測る数値指標 |
ボリンジャーバンド | 標準偏差のバンドで構成。価格の拡散・収束に注目 |
🟨 補助・複合系インジケーター
名称 | 概要 |
---|---|
MACD | EMAをベースにした方向性+クロス型の複合指標 |
パラボリックSAR | ドットでトレンド転換を視覚的に表示 |
エンベロープ | 移動平均の上下に一定幅のバンドを表示 |
DEMA / TEMA | 複数のEMAを組み合わせてノイズ除去した滑らかな平均線 |
📝 詳しい使い方・活用例は「インジ辞典シリーズ」にて順次解説中!
インジケーターの“選び方”3つの基準
インジケーターを選ぶ際にありがちなのが、**「なんとなく有名だから」「見た目がカッコいいから」**という感覚的な選び方です。
でも実際に使うなら、以下の3つの視点から選ぶのが最も効率的で実戦的です。
① 視認性:自分が“読める”インジを選ぶ
- ラインの傾きや色がはっきりしている
- 上下動が視覚的にわかりやすい
- パッと見て「今どうか」がすぐ判断できる
📌 読めなければ意味がない。自分の脳にフィットする形かどうかが最重要です。
② 補完性:すでに使っている指標を補えるか?
- トレンドを見るものに、タイミングを見る指標を加える
- 地合いを補足できるボラ系や補助系を加える
- 情報の“かぶり”を避けて、視点を増やす
🧩「トレンド × タイミング × ボラ」など異なる角度で補える構成がベスト
③ 自分のスタイルと相性が合うか?
トレードスタイル | 向いているインジ |
---|---|
スキャル・秒エントリー | ストキャス、HMA、モメンタム、RCI |
中速(1〜5分足) | RSI、MACD、ATR、KAMA |
長めの判断・環境認識型 | GMMA、ADX、VWMA、TEMA |
💡 いくら正確でも反応が遅すぎたり複雑すぎると“使いこなせない”リスクが高いです。
自分に合ったスタイル別おすすめ構成
インジケーターは、自分のトレードスタイルに合わせて選ぶことが何より重要です。
ここでは「自分がどんなタイプか?」に応じたおすすめ構成を紹介します。
🕒 スキャルピング or 秒エントリー派(スピード重視)
| おすすめ構成 |
- HMA or EMA(瞬間的な方向性)
- ストキャス or モメンタム(タイミング)
- ATR or 標準偏差(勢い・ボラ確認)
📌 チャートの反応速度とラインの視認性が鍵。1秒を争う場面で“読める形”にするのが肝心。
⏱ 中速トレード派(1分〜5分足が中心)
| おすすめ構成 |
- KAMA or GMMA(環境認識)
- RSI or RCI(タイミング)
- ADX or ATR(フィルター補助)
📌 多くのバイナリートレーダーがここに該当。
“勢いと反転”の両方を視野に入れた組み合わせが◎
🧠 長めの判断 or 慎重派(じっくり分析するタイプ)
| おすすめ構成 |
- GMMA or VWMA(全体の地合い)
- CCI or MACD(方向判断+水準)
- パラボリックSAR or ボリバン(反転の補助)
📌 「今はエントリーすべきでない」と判断する“見送り根拠”も強くなる。
特に、裁量判断型の中〜上級者におすすめの構成
まとめ|見える世界が変われば、勝率も変わる

インジケーターはただ“表示すればいい”ものではなく、
構造・役割・スタイルとの相性まで含めて選ぶことで、はじめて意味のある武器になります。
✅ 最後に押さえておきたいポイント
- 「何を見るためのインジか?」を明確にする
- 補完関係を意識して複数を組み合わせる
- 自分の視認性・判断スピードに合った構成にする
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