パラボリックSAR(Stop and Reverse)は、価格の流れに沿って“ドット”を表示するインジケーターです。
視覚的にトレンドの転換点を捉えやすく、順張り戦略だけでなく反転狙いにも活用されるツールとして知られています。
ドットがローソク足の上に切り替われば「売り圧力が強まったサイン」、
下に切り替われば「買い圧力が優勢」と判断されるため、シンプルかつ直感的な判断が可能です。
この記事では、パラボリックSARの仕組み・見方・バイナリーでの使い方・注意点・他インジとの組み合わせ・Q&Aまで、
初心者にも分かりやすく、実践的な視点から徹底解説します。
パラボリックSARとは?“ドット”で示す流れと転換サイン
パラボリックSAR(Stop and Reverse)は、トレンドの継続と転換を視覚的に判断できるインジケーターです。
チャート上に表示される“ドット”の位置によって、価格の流れを読み取ります。
🔵 SARのドットの意味
ドットの位置 | 解釈 |
---|---|
ローソク足の上 | 下降トレンドを示唆(売り優勢) |
ローソク足の下 | 上昇トレンドを示唆(買い優勢) |
SARとは「Stop And Reverse(ストップ&リバース)」の略。
ドットの切り替わりが**「トレンド転換のシグナル」として使われます。**
📊 SARの構成と動き方
- ドットはトレンドが継続する限り“徐々に価格に近づいてくる”
- 一定の条件を満たすと、反対側にドットが出現 → 転換シグナル
- パラボリック=放物線のように滑らかなドットの動きが特徴
💡 基本の見方まとめ
状態 | ドット | 判断 |
---|---|---|
上昇中 | ローソク足の下に出現 | 順張り(ハイエントリー) |
下降中 | ローソク足の上に出現 | 順張り(ローエントリー) |
ドット切り替わり直後 | 転換サインとして注目 | 反転狙い or 様子見判断に |
バイナリーでの使い方|順張りと反転のタイミング判断
パラボリックSARは、順張りにも反転狙いにも使えるインジケーターです。
視覚的に明確な“ドットの切り替わり”を基準に、エントリータイミングの判断をシンプル化できるのが魅力です。
✅ 使い方①|順張りでのドット追従
- ドットがローソク足の下に表示 → 上昇トレンドと判断しハイエントリー
- ドットがローソク足の上に表示 → 下降トレンドと判断しローエントリー
価格がドットに沿って動いている間は**「流れに乗る」順張り戦略が有効**です。
✅ 使い方②|反転狙い(ドット切り替わり直後)
- ドットが上下に切り替わった瞬間=トレンド転換サイン
- 直前のローソク足とドットの位置関係を確認し、反発方向へエントリーする判断ができます
ただし、だましも多いため他のインジケーターとの併用が推奨されます。
✅ 使い方③|ノーエントリー判断の補助として
- ドットがローソク足に接近・横ばい状態のとき
- トレンドが弱く、方向感がないレンジ状態の可能性が高い
- このようなときはサインが出ていてもエントリーを見送る判断が有効
他インジケーターとの組み合わせ例
パラボリックSARは視覚的にシンプルな構造ですが、単体での判断はだましに弱い傾向があります。
そのため、他のトレンド系・オシレーター系インジケーターと組み合わせることで、信頼性を補強するのが基本です。
🔗 組み合わせ①|SAR × 移動平均線(MA)
- MAで全体の流れ(上昇 or 下降)を把握
- SARのドットがMAと一致していれば、“順張り継続”の精度アップ
例:MAが上向きでSARのドットがローソク足の下 → ハイエントリー根拠が明確に
🔗 組み合わせ②|SAR × RSI(反転判断の補強)
- RSIが**買われすぎ(70超) or 売られすぎ(30以下)**を示したタイミングで
- SARのドットが切り替われば、“反転根拠が2つ揃う”=高精度エントリー
ダマシを減らしつつ、一発目の転換を狙いたい人に有効です。
🔗 組み合わせ③|SAR × MACD(トレンドの勢い確認)
- MACDでトレンドの方向と強さを把握し、
- SARで切り替わりポイントを待つ構成
- 特にMACDとSARの転換が同時に起きた場合、精度の高いトレンドスタート判断が可能
✅ 組み合わせの基本的な考え方
SARの役割 | 補完すべきポイント |
---|---|
転換タイミングを知らせる | 方向性の裏付け/勢いの有無 |
視覚的判断に強い | 状況に応じてRSIやADXで強弱を補強 |
よくある質問|パラボリックSARに関するQ&A
❓ Q1. SARのドットが小さすぎて見えにくい…
A. 表示設定で「色・サイズ・太さ」などを調整することで、視認性を改善可能です。
トレード環境に合わせて、見やすい配色・スタイルにカスタマイズしましょう。
❓ Q2. ドットが切り替わったのに、すぐ戻ることがあるのはなぜ?
A. いわゆる“ダマシ”の動きです。SARはトレンド転換の可能性を示すだけで、必ず反転するとは限りません。
そのため、他インジケーターと併用して裏付けを取ることが必須です。
❓ Q3. SARの設定値は変更したほうがいい?
A. 通常は「加速係数:0.02」「最大:0.2」が使われます。
スキャルピング系では加速係数を高くすることでドット切り替わりを早める調整もありますが、だましも増えるため注意が必要です。
❓ Q4. バイナリーでは順張りと反転、どちらに向いている?
A. 両方に対応できますが、初心者はまず順張りでの活用を推奨します。
反転狙いはだましが多く、ロジックの裏付けやチャート読解力が必要です。
まとめ|SARはこんな人におすすめ
パラボリックSARは、視覚的にトレンドと転換を捉えられるインジケーターです。
ドットの切り替わりだけでエントリー判断をするのはリスクがありますが、
他のインジケーターとの組み合わせで“タイミング判断”に特化した武器として活用できます。
✅ こんな人におすすめ!
- 順張り・反転どちらのエントリーにも興味がある人
- トレンドの勢いよりも“転換点”を重視したい人
- 視覚的にわかりやすいサインで判断したい初心者
- サインツールだけに頼らず、自力判断の精度を上げたい人
- 裁量トレードに“切り替えの根拠”を加えたい中級者以上
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